美容師アシスタントに必要なアイテムは?
美容道具に詳しくなりたい!
これから美容師になる方や、現在美容師アシスタントをしている方の中で、こんな風に思ったことはありませんか?
本記事では、現役美容師サキが、美容師アシスタントが揃えるべきアイテムを一つ一つ詳しく解説しています。この記事を読むことによって、仕事で必要なアイテムを何から揃えるべきなのかが理解でき、美容道具について詳しくなれますよ。
目次
なるべく早くに美容道具を揃えておくべき理由
仕事中に必要な道具は、全てお店や先輩から借りられる訳ではありません。特に、消耗品は個人で用意をしなければならない場合が多いです。
「道具が揃っていなくてレッスンができない…。」とならないように、優先すべき道具は早めに揃えておきましょう。
美容師アシスタントが揃えるべきアイテムとは?
美容師アシスタントを経験した筆者が、実際に揃えておいて便利だったアイテムを紹介していきます。
仕事アイテムを購入する際には、お店の先輩に相談してどの商品が良いのかなどを教えてもらってから購入すると失敗しないですよ。
アシスタントケース
アシスタントケースは、仕事道具を収納して身につける物なので、入社して始めに揃えるべきアイテムです。
カットのレッスンが始まるとシザーを収納する必要があるので、シザーホルダーの付け外しができるケースを購入しておくことをおすすめします。そうすると、スタイリストデビューをしてからも新しくケースを買い換える必要がないので、1つの物を長く大切に使えて愛着もたっぷり湧きますよ。
また、仕事中は常に身につける物なので、少しでも仕事のモチベーションを上げるために、お気に入りのキーホルダーを付けている美容師も多いです。
以下の記事では、おすすめのシザーケースブランドを紹介しています。アシスタントにもぴったりのブランドを紹介していますので、ぜひあわせてお読みください。
ブローブラシ
お客様の髪の毛をブローする際に使用する道具です。
ブローブラシの中にもさまざまな種類があり、お客様のヘアスタイルによって使用するブラシは異なります。
- スケルトンブラシ
- デンマンブラシ
- ロールブラシ
各ブラシの特徴や用途を詳しく解説していきます。
スケルトンブラシ
ブラシの目が粗くて穴が開いているのが特徴です。そのため、手を通して乾かしている感覚であまり髪の毛にテンションをかけずに、優しくふんわり仕上げることができます。
デンマンブラシ
デンマンブラシの名前の由来は、デンマン社のブラシが有名だったことにあると言われています。
ショートからロングまでさまざまな髪の毛の長さに対応できますが、主に髪の毛のくせを伸ばしたり、髪の毛にしっかりテンションをかけたりしたい時に使うことが多いです。
また、デンマンブラシは手首の使い方が少し難しいため、ブローのテストの項目にもあるお店が多いのです。そのため、個人でも用意しておきたいアイテムとなります。
ロールブラシ
ロールブラシは、ブラシの太さが大・中・小の3タイプに分かれています。全て揃えておくと髪の毛の長さによって使い分けられますが、持ち物が増えてしまうので、アシスタント時代は中タイプと小タイプを揃えておけば問題ありません。
私も、ブローの施術に入るようになってから中タイプと小タイプを揃えましたが、どのレングスのお客様のブローにも対応できました。
タイマー
美容師は、ほとんどの技術で薬剤を使用するので、放置時間の管理がとても大切です。
アシスタントはスタイリストのヘルプが主な業務になります。一緒に施術したお客様の薬剤放置時間を管理するのはアシスタントの重要な役割です。
スタイリストも自分のタイマーを持っている人が大半ですが、「タイマー〇分いれておいて」と指示される場合もあるので、タイマーは必須アイテムと言えます。
また、ピピピと大きなタイマー音を店内に長い時間響かせてはいけません。別のお客様の施術に入っていて、すぐに対応できない場合、放置中のお客様が不安を感じる可能性があるからです。
そのため、大体の時刻を頭で把握しておくことでスタイリストからの信用度にも繋がります。
ハンドクリーム
美容師は、水に触れることが多い仕事です。ドライヤーを使用してお客様の髪の毛を乾かすので、手が濡れて乾いての繰り返しで、保湿をしてもすぐに皮膚の水分が無くなります。
特に、アシスタント時代はシャンプーの回数が多く、シャンプーに入るとそのままの流れでブローのヘルプに付くパターンが多いです。そのため、多い日で1日に10人シャンプー・ブローをすることも珍しくありません。
少しの合間にハンドクリームで保湿ができるように、ポケットやアシスタントケースの中に忍ばせておくことをおすすめします。
また、1度手荒れが起こると慢性的に続き、徐々に皮膚の乾燥が酷くなり、曲げるだけでも痛い状態になるので、そうなる前に病院へ行き保湿剤やお薬を貰っておきましょう。
メモ帳・ボールペン
入社して、配属先の店舗で美容師人生がスタートするわけですが、初めは分からない事ばかりです。
薬剤の種類・ドリンクの種類・掃除の仕方など覚えることが山ほどあります。そのため、常にメモとペンを身につける習慣を心がけましょう。
営業中にスタイリストから指示されたことをメモしたり、朝の朝礼で連絡事項やその日ご来店されるお客様の情報をメモしたりと、メモを使う頻度はとても多いのです。
早く仕事内容に慣れるには、1日メモをした内容を家に帰ってから別のノートに綺麗に書き写してまとめることです。私はこの方法で、しっかりと頭に入れることができました。
ラバー
ラバーは、主にパーマ技術に使うロッドを固定させる時に使用します。基本的には、パーマ技術を行う際にお店の道具として用意しますが、数本アシスタントケースに忍ばせておくと便利です。
なぜなら、袖口が広い服装の日に薬剤がつかないように留めたり、タオルを留めたりできるからです。
美容師あるあるだと思うのですが、パーマヘルプに入ると、スタイリストによってそれぞれ施術スピードが違うので、ロッドやペーパー・ラバーを渡すスピードが異なります。
中にはとても施術スピードが早いスタイリストもいるので、焦ってラバーを床に落としてしまうことも多々あります。そのため、パーマ準備の際は、お店の道具として多めにラバーを用意しておくことをおすすめします。
コーム
美容師が使うコームの中にもたくさんの種類がありますので、アシスタント時代にあったら便利なコームを厳選して紹介していきます。
- リングコーム
- ジャンボコーム
以上の2種類です。これらのコームは、毎日使うのでなるべく早くに揃えておきましょう。
リングコーム
「リングコーム」、または「ワインディングコーム」と呼ばれます。片方が細かい目になっており、もう片方が尖った柄の形になったコームです。とても万能で、ほとんどの技術で使用する機会があるので、1本所持しておきましょう。
また、柄の部分がステンレスでできているリングコームもあり、スライスを一回で取りやすいという特徴があります。パーマ技術で髪の毛をロッドに巻きつける際や、ブローの前に髪の毛の分け目を取る際にも使いやすいです。
ジャンボコーム
粗い目をしたコームです。主にシャンプー台でトリートメントの際に絡まった髪の毛をとかすのに使用します。大体、シャンプー台に固定で置いているお店が多いですが、施術席に戻ってからも使用する場合があるので、アシスタントケースに1本入れておきましょう。
その他のコーム
「リングコーム」や「ジャンボコーム」以外にも、「刈り上げコーム」や「テーツコーム」といったコームがありますが、これらはカットをする際に使用することが多いので、アシスタント時代に急いで購入する必要はありません。カットのレッスンが始まる頃に先輩にどのコームがおすすめなのか聞いてから購入しましょう。
ダッカール
髪の毛を留める際に使用します。ダッカールは、アシスタントもスタイリストも毎日使うので、早めに揃えておくべきアイテムです。
ダッカールにも種類があり、髪の毛が多くて1本では留まらないお客様用に”ワニクリップ”といった便利なダッカールもあるのでチェックしておきましょう。
引用元:https://www.beautygarage.jp/p/ZP-1717N
アシスタンもスタイリストも個々に所持しているアイテムなので、混ざらないように色別で分けているお店が多いです。入社してから、先輩のダッカールの色を把握して、被らないように揃えることをおすすめします。
毎日のレッスンのために揃えておくべきアイテム
美容師アシスタントは、一人前のスタイリストになるために毎日営業が終わるとレッスンをします。
では、レッスンで使用するアイテムを1つ1つ詳しく紹介します。
全ての技術に共通して必要な道具
全ての技術のレッスンに共通して必要な道具を、1つ1つ詳しく解説していきます。
- ウィッグ
- クランプ
- スプレイヤー
- 床に敷くタオルとシート
- 練習用タイマー
以上の5つは、入社をしてレッスンが始まる時期までに早めに揃えておきましょう。
ウィッグ
美容師はお客様の髪の毛を扱うので、技術のレッスンでも本番と同じようにウィッグを使用します。技術の種類によって、使用するウィッグが異なるので数種類購入しなければなりません。
先輩から使わなくなったウィッグを譲ってもらえる場合もあるので、レッスンを見てくれる先輩や店長の指示に従いましょう。
クランプ
ウィッグを机に固定させる道具で、美容師の国家試験でも使用しているので、すでに持っている方がほとんどだと思います。美容師になっても毎日のレッスンで使用するので、専門学校で購入したクランプは大切に保管しておきましょう。
スプレイヤー
お店にも営業中に使用するスプレイヤーはありますが、レッスン時に使っても良いお店とレッスン用で個人で用意する必要があるお店があるので、念の為借りても良いのか確認しておきましょう。
個人で用意をする場合は、学生時代に使用していたスプレイヤーがあればそれを使用して、新たに購入する場合は100均のスプレイヤーで問題ありません。
床に敷くタオルとシート
お店のスペースを借りてレッスンさせてもらってるという意識で、なるべくお店を汚さないようにしましょう。ウィッグを水で濡らすとポタポタと床に水滴が落ちたりカットした髪の毛が落ちたりして、床が汚れてしまいます。そうならないためにも、水を弾くシートを敷き、その上からタオルを置いてレッスンの準備をします。
毎日レッスンする場合、シートはすぐ乾くので1枚で問題ないですが、タオルは衛生面が気になるので何枚か所持しておいて、洗って干して繰り返し使用するのがおすすめです。
練習用タイマー
アシスタントケースに付けているタイマーとは別に、練習用タイマーを1つ用意しておきましょう。
技術のテストでは、時間を測って行う場合がほとんどですので、レッスン時にも同じように時間を測りましょう。
初めのうちは、自分がどのぐらいの早さでできるのかを測る方法でレッスンを行い、慣れてきたらテストの規定時間のタイマーを入れて時間内にできるように手を早めるレッスンを行う方法がおすすめです。
技術別に必要な道具
技術によって、必要となる道具は異なります。
- ワインディングセット一式
- パーマ用ロッド
- ドライヤー
- シザー
- アルミホイル
- 練習用タイマー
- カラー塗布用トリートメント
- リングコーム
- スタイリング剤・アウトバス
- ハケとブラシ
それぞれ詳しく説明します。
ヘアカラー技術
ヘアカラーのレッスンを行う際に、必要なアイテムを紹介します。
カラー塗布練習用トリートメント
お店によって異なりますが、シャンプーやマッサージなどの触感系技術を習得したら、カラー技術を習得するパターンが多いです。塗り方や塗布量・塗布スピードなどのテストがありますが、毎日人頭でレッスンするわけにもいかないので、ウィッグを使用してレッスンします。
その際に使用するのが、市販のトリートメントやヘアカラーレッスン専用の「リハーサルクリーム」です。テストに合格するには、ある程度のレッスン回数を重ねるので、市販のトリートメントを購入する場合は安価の物で問題ありません。
ハケとカップ
薬剤を塗布するための、ハケとカップです。これらは消耗品ではないので、お店の物を使用しても良いケースがあります。お店の道具を借りる場合は、使い終わったらしっかりと洗って拭き元の位置に戻しましょう。
また、個人で用意する必要がある場合は、専門学生の時に使っていた物があればそのまま使用し、無ければ美容の問屋さんなどで購入しましょう。薬剤の使い分けを考慮しても、2~3個あればどのヘアカラーレッスンでも対応できますよ。
アルミホイル
1人でヘアカラーを塗れるようになったら、次はハイライトなどの特殊技術のレッスンをします。その際に使用するのが、アルミホイルです。アルミホイルは、消耗品なので個人で用意しなければならない場合がほとんどです。
営業で実際にお客様に使用するアルミホイルは、塗りやすさなどを考慮した物を使用しますが、レッスンでは、100均のアルミホイルを最適な長さと形に切って使用すれば問題ありません。
パーマ技術
パーマレッスンを行う際に、必要なアイテムを紹介します。
ワインディングセット一式
パーマ技術のレッスンが始まると、初めに全頭をロッドで巻く「ワインディング」のテストがある場合が多いです。
専門学生時代や国家試験で経験した方がほとんどだと思うので、ワインディングのロッド一式とペーパーハウス・ラバー・コームを大切に保管しておきましょう。
もし、足りない道具があれば美容問屋で購入できます。
ブロー技術
ブローのレッスンを行う際に、用意しておく必要があるアイテムを紹介します。
ドライヤー
ブローのレッスンでは、ドライヤーは必須です。お店のドライヤーを借りれる場合もありますが、私が勤めていたお店では、ドライヤーも消耗していく物になるので個人で用意しなければいけませんでした。
お店によって異なるので、レッスンが始まるまでに先輩に確認しておきましょう。
カット技術
カットレッスンで、使用するアイテムを紹介します。
シザー
カットレッスンで使うシザーは、専門学生時代に使っていたもので十分です。無ければ購入する必要がありますが、レッスン用であれば安価なシザーでも問題ありません。スタイリストデビューをする際には、切れ味や使い心地が良い物を購入しましょう。
モデルレッスン
モデルレッスンを行う際に、用意しておきたいアイテムを紹介します。
スタイリング剤・アウトバス
一通りの技術が身についたら、いよいよ実際に人頭で行うモデルレッスンです。これが、スタイリストになる最終のテストのお店も多いと思います。
カラーやカットの施術が終わってブローが終われば、ヘアアイロンなどを使って仕上げをします。その際に使用する、アウトバスやオイル・スタイリング剤は消耗品なので個人で用意する必要があります。
自宅で使っている物を使用しても良いですし、モデルレッスン用に1つ購入しておけばテスト修了後に自分用として使えます。
まとめ
本記事では、美容師アシスタントが揃えるべきアイテムを詳しく紹介しました。「何を揃えたらいいのか分からない」とお悩みだった方、少しは不安が解消されていたら幸いです。
実際に美容師アシスタントとして働いているうちに、あれがあったら便利かな?と分かってくるのでその時々で買い足していきましょう。